試乗 マツダCX-3改良型 2.0ℓ ガソリン/1.8ℓ 新ディーゼルを評価 

公開 : 2018.06.13 06:10  更新 : 2018.06.13 17:17

ディーゼル比較 改良型1.8ℓ/従来型1.5ℓ

新しい1.8ℓディーゼルは、最高出力は116ps/4000rpmと控えめながら、最大トルクは27.5kg-m/1600-2600rpmもある。加速が力強い。ディーゼルならではのブワッと一気に膨らむようなトルクはない。14.8とディーゼルとしては低圧縮というのがSKYACTIV-Dの特徴で、ガソリンに近いレスポンスとフィールを与えてくれる。

従来型の1.5ℓディーゼルは最高出力105ps/4000rpm、最大トルク27.5kg-m/1600-2500rpmで、排気量258ccの増加分ほど、カタログ数値は増えていない。最大トルクは同一で、発生回転数に違いがあるのみである。ゆとりのあるトルクをより広い範囲で得ることで、実用燃費とエミッション性能の両立を図っての排気量アップなのだ。

新型の試乗後、改良前のXD Lパッケージが用意されていたので、ビフォー・アフターの違いをくっきりと確認できた。改良前の1.5ℓディーゼル搭載の4WDは、クラシック・ミニを思わせるような、ロードノイズが大きくて、排気量が小さい分、トルクがちょっと細くて、乗り心地はタイヤからの突き上げをコツコツ感じる。その意味ではオールド・スタイルの小型車で、筆者は好ましく思った。ことファン・トゥ・ドライブという観点からすれば、旧型の方が楽しい。

ただし、これはドライバーの独善的な意見である。ドライバー以外の乗員にとって、今回の改良は大きな意味を持つ。乗り心地がよくなって室内が静かになり、前席と後席での会話が、首都高を走行中でも声のボリュームを上げることなく可能になったからだ。乗り心地なんて、ラバーコーンのクラシック・ミニから現行BMWミニになったぐらいの違いがある。ま、全体の傾向として、ですけれど。ことばを変えれば、従来型がスポーツカーだったとすれば、新型はサルーンになったのである。
 

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