三菱アウトランダーPHEVに試乗 マイナーチェンジ、パワートレイン/走りを改善

公開 : 2018.06.27 10:10  更新 : 2018.06.27 11:25


ボディ剛性の向上で走りも改善

さらに三菱は、ボディ剛性を高めるため、ホワイトボディの組み立て時の接着面を拡大。ステアリングとサスペンションにも改善を加え、乗り心地の快適性も向上させている。

これらの改善で得られている違いは大きくはないものの、特定の路面状況においてはしっかり感じられるだろう。ボディに伝わってくる振動は減少しており、路面のツギハギや轍の処理も確かなものに変化。ドスンという大きな衝撃も、ゴムブッシュが縮むようなものではなく、サスペンションが充分に動いていることが感じられるようになった。

ステアリング・レスポンスも向上している。この大きなボディのSUVを、狭い走行車線に沿わせることも容易になったし、都市部の入り組んだ道でも、求められるステアリング操作は軽減していると思う。

その反面、ステアリングフィールは希薄といっていい。クルマの操縦性としては通常のSUVに準じたもので、スコダ・コディアックのような、舗装路での非常に優れた振る舞いを見せるモデルとは異なる。その分、アウトランダーPHEVは堅牢な足回りを持っている。従来からのユーザーへの大切なアピールポイントとして、優れたオフロード性能の価値を、三菱は重視しているのだろう。

さらにユーザーへの訴求力を高めるために、先述のセンタートンネルに追加されたスイッチで、スポーツモードとスノーモードを選択することもできるようになった。

スポーツモードではエンジンが常時稼働し、フロントタイヤへクルマが持つポテンシャル通りのパワーを伝達する。繊細なスノーモードでは、前輪、後輪それぞれ0-100%の間でトルク伝達を調整することが可能となる。左右輪の間でのトルクのコントロールはブレーキを用いて行われ、滑りやすい路面などではトルク・ベクタリング機能も発揮する。

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