試乗 メルセデスCクラス フェイスリフトで魅力向上 2018年型ベストは?

公開 : 2018.06.26 10:10  更新 : 2018.06.26 15:05


経済的でも少し物足りないC200

パワープラントは統合的に制御され、エコモードを選択すると、エンジンへの負荷がないコースティング時には、エンジンが完全に停止する。このシステムは、EVとして定速走行を可能としているわけではないが、高速道路などでの定速走行時など、まったくガソリンを使わない時間も少なくない。

スロットル操作に対してすぐにエンジンが起動するようになれば、より魅力的なシステムになると思う。メルセデスのことだから、年々リファインされていくはずだ。

また、このEQブーストは経済性に有利なだけではない。トルクの面でも多少は有利に働いており、ブースト圧がかかるまでの差を埋めるようにエンジンを補佐し、テンポ良いシフトアップを実現している。

搭載される9速ATの変速も、比較的穏やかな走行ペースなら賢く適正。走行ペースを上げても、やや感触が薄いものの、ステアリングのバランスや正確性は好印象なもの。ただし、エンジン音などのボリュームに対して、実際の加速感は緩慢に感じられる。

積極的にスピードに乗った走りを求めるなら、2.0ℓエンジンのC300を選択した方が良さそうだが、かといって両車ともドライバーズカーとはいいにくい。C300の最高出力は257psにまで高められているが、マイルドハイブリッドは搭載されておらず、燃費は14.6km/ℓに留まる。C200の燃費は15.6km/ℓとされているが、今回の試乗で、110km/hでのクルージング時には17.7km/ℓを記録した。

1km/ℓ程度の差だとはいえ、CO2排出量もそれなりに異なるから、環境や税金の面を気にするひとは、小さなエンジンを選択した方が賢明。19インチホイールは見た目が良いが、CO2排出量を増やしてしまうので、ご注意を。

標準のコンフォート・サスペンションを搭載しているCクラスの乗り心地は、充分滑らかで、ボディコントロールにも優れている。エアサスペンションの選択も可能となるが、特にスピードバンプが多く敷設されているエリアを走るひとは、よく考えて選択するべきオプションだと思う。高速道路中心の場合は、追加費用895ポンド(13万円)を払う価値はあるだろう。

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