フェラーリを買い漁る男 なぜ「ジャンク品」買った? 「乗ってなんぼ」の精神とは
公開 : 2018.07.01 10:10
未仕上げの外観が好みに
スコットのクルマは以前、米国のキットカー会社がテスタロッサのレプリカのベースとして使うために所有していた。その後、おそらくクラッシュしたのでルーフを切り取ったが、その時に著作権保護のためフェラーリが介入したとスコットは言う。
「クルマと部品の木枠2個とを受け取ったとき、わたしはリビルドするつもりでした」とスコットは言う。「もう1台のテスタロッサ・クーペも到着したばかりだったので、わたしはこれを設計図代わりに使って木枠に入っていた部品を取りつけたり、配線を接続したりしたんです。この2台の間では部品交換が可能だったので、正常か故障かを費用をかけずに短時間で確認できました」
しかし巨大なフェラーリ・パズルが2台も同時に来たので、スコットは仕上げ前の未完の外観がだんだん好きになってきた。それに工場に持ち込んで標準仕様に戻すにはとんでもなく金がかかりそうだし、いずれにしろ屋根がないので純粋のフェラーリとはならず元は取れそうにないし、で仕上げなしでも悪くはないと考えた。そこで機械的には完ぺきに仕上げるが見た目はRATルックのままにすることに決めた。
「わたしにとって、RATルックとは中身の機械は完ぺきだが、見た目は手入れも修理もされていないようにすることです」とスコットは言う。「取り寄せた部品は赤の塗装だったので、いろどりのためそのままにしました」