フェラーリを買い漁る男 なぜ「ジャンク品」買った? 「乗ってなんぼ」の精神とは

公開 : 2018.07.01 10:10

8台のフェラーリを所有するスコット

スコットをフェラーリ狂いというのは控えめに過ぎる。このメーカーへの情熱は、リーダースダイジェストの裏表紙に載っていた308の懸賞を見た少年時代にさかのぼる。当時、彼の父は夢に見た246ディノのことをいつも話していた。テスタロッサスパイダーが登場するセガのゲーム・アウトランが現れたのもその頃である。

「大人になって余裕が出てくると、わたしは最初のフェラーリ、348スパイダーを買いました」と彼は言う。

ここでスコットのことを話しておこう。彼は地に足がついた42歳の男で、暮らしは裕福だが裏のある感じはしない。離婚したばかりで、IT関係の仕事を1年休んで今後のことを考えているところだ。

彼は最近バークシャーへの通勤圏にある小さな地所に引っ越した。良い家だが玄関前の道は2台がせいぜいの狭さだ。彼の家を見つけるのに迷わなかったのはこのためである。なぜって、家の前の道路には彼のフェラーリ・コレクションが並んでいるのだ。ラタロッサとF355スパイダー、玄関前には355 F1スパイダー、2台分のガレージには雨の日にはラタロッサが入り、そうでなければスコットが308の作業をしている。

スコットは全部で8台のフェラーリを持っている。355を2台、308を3台とラタロッサ。以上はみな左ハンドルだ。あと、360チャレンジ・ストラダーレと456GTA。この2台は右ハンドルである。さらに彼は1969年製ポルシェ911 Tクーペとフォルクスワーゲン初代ゴルフGTIも持っている。そのうち何台かはここにあり、あとは友達のところや家族のところにある。これらのクルマには50万ポンド(7300万円)の保険が掛けてある。年間の掛け金は3000ポンド(43万8000円)だ。

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