空飛ぶ三輪車「リバティー」初試乗

公開 : 2018.07.07 16:10

地上を走行してみると 特殊な運転感覚

車輪は三つ、後ろのエンジンはダイハツコペンから借用した3気筒660ccのターボエンジン、そしてボディは傾く。常識外れのクルマで今まで乗ったどのクルマとも大きく異なる。似たところも少しはある。両足を広げてドライバーの後ろに乗り込むタンデムシートはライト・カー・カンパニーのロケットに似ている。外観は屋根付きスクーターBMW C1に少し似ている。

しかしカーヴァーがコーナーにリーンして入る感じは、どんなクルマとも違う。オートバイでリーンする感じとも違う。奇妙で皮肉なことに、それは飛行機を傾けた感じと似ているのだ。特にロール率の高い高性能飛行機で。左から右への旋回の動きは事実上シームレスで、バイクよりもいっそうその感は強い。わたしは本当に楽しいと思ったし、たった66psしかないダイハツ・エンジンはこの際ほとんど重要ではない。

リバティーには興味深いところがあり、わたしは成功する可能性があると考えている。リバティーは他と非常に異なった飛行感覚と、同様に他と非常に異なった走行感覚をあわせ持っている。空飛ぶ飛行機と同じ金額(ほとんどの場合高額だ)を出せば素晴らしいクルマを買うことができるとはよく言われることだが、飛行機の魅力には抗しがたい。

最初の「ファースト・エディション」のリバティーは44万ポンド(6400万円)。そのあと出てくる標準仕様のものでも35万ポンド(5100万円)である。これだけあれば、ポルシェ911とわたしの持っている飛行機が買える。リバティーが160km/hしか出ないのに対して320km/hは出る。

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