ヤナセ・クラシックカー・センター開所 百年企業が示す価値ある旧車の創造とは

2018.07.05

クラシックカーガレージとしてのテュフ認証を取得

従来、レストア工場のクオリティとは、職人個人の技能や経験を風評、そしてなによりも仕上げられたクルマを基に判断するというのが一般的であったが、ヤナセ・クラシックカー・センターでは今回、世界的な第三者検査機関であるテュフ・ラインランドのクラシックカーガレージ認証を取得した。前述したように世間のクルマ好きからしてみれば「ヤナセが手掛けるレストア」というだけで充分な太鼓判なのだが、そこで敢えてドイツ系の認証機関のお墨付きもいただくというのが、実にヤナセらしい「堅さ」であるといえる。

このクラシックカーガレージ認証、整備技術に関してはもちろん、設備・機器、運営・管理、法令の遵守に顧客対応など、約150項目もの監査項目をクリアしてはじめて与えられるというもので、ちなみに認証第一号はマツダが初代ロードスターのレストアサービスを開始するにあたって取得した。すなわちメーカーに匹敵するクオリティが要求されるということなのだ。

一般的なクルマ好きの感覚から見れば「ここまでしなくても……」と思ってしまうような認証の取得ではあるが、将来的に構想しているというレストアカーの販売や市場の構築といった部分までを見据えると、第三者による認証に重みが出てくるのであろう。しかしながらひとりのクルマ好きとしてはそういった大企業の思惑は別として、「ヤナセ」がクラシックカーを修理してくれるという事実こそが、何にも増して喜ばしいことなのだ。

4月の工場稼働開始よりすでに100件近い問い合わせを受けているというヤナセ・クラシックカー・センター。現在は各年代のメルセデスを中心にいくつかのプロジェクトが進行中だったが、今後は様々なメイクスのクラシックカーのレストアも手がけていくということなので、愛車のレストアを考えているエンスージァストにとっては、同センターに託すという選択肢も充分に考えられるだろう。

次ページからは当日公開された「ヤナセ・クラシックカー・センター」のファクトリー内部の様子をレポート!

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