ジャガー・ランドローバーCEO、EU離脱の強硬路線を懸念 「英離脱も否定せず」

公開 : 2018.07.09 15:10

英国全体の機会損失に

JLRは現在研究開発や生産設備に毎年50億ポンド(7323億円)の投資を行っている。ジャガーランドローバーブランドの電動化や自動運転技術の発展のため、今後は投資額がさらに増大するだろう。

スペスは英国がEVと自動運転のハブとなるための、JLRの存在意義について言及した。「電動化やコネクティビティがもたらす生産性の向上は計り知れません。ブレクジットの手法を誤れば英国のひと、ビジネス、そして社会全体が大きなチャンスを失うことになるでしょう」

JLRは最近、英国内の4万人の従業員のうちの1000人を削減するという決断をした。これはディーゼル車の需要減退を受けての措置だ。さらに、英国での需要は今年第1四半期で21%の落ち込みを見せている。ふたつのブランドが得意とするSUVブームのなかでのこの販売不振は深刻な問題だ。

特に、両ブランドのトップモデルの売り上げが伸び悩んでいる。ただし、JLRはこれをブレクジットやディーゼル問題による不確実性によるものであり、短期的な問題だと説明している。

スペスによる英国政府に対する提言は、英国内の巨大製造業者による最新の警告だ。SMMTのマイク・ハウエスCEOがコメントを発表したほか、BMW幹部はミニとロールス・ロイスの将来について懸念を示した。ただし、この発言についてはBMW UKのイアン・ロバートソンがのちに否定している。

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