赤字続きのテスラ モデル3、欧州初披露に期待 しかし生産が……
公開 : 2018.07.09 12:10
生産能力がネック 充電有料化で収益拡大へ
モデル3の購入者は、テスラ・スーパーチャージャーと呼ばれている高速充電システムを無料で使用することはできない。同社は、需要の拡大に伴って充電設備を有料化する予定だが、充電システム・ネットワークの拡充にはまだまだ投資が必要だ。
しかし、アナリストの予想では、テスラが年50万台の生産を達成すれば(現在の月5000台レベルでは、実現はかなり困難だが)、米国でのBMWやメルセデス・ベンツ、レクサスの販売台数を超える。
テスラは昨年、新たに10億ドル(1454億円)の出資を受けて、セミローリーと新型ロードスターを発表した。マスクはこの資本のおかげで、モデル3の高い需要に対応することが可能だろうと述べた。
十分な資本を得たことで、テスラは生産での財政的なリスクを軽減することができた。ニューヨークの投資家によれば、新たな資本だけでなく、コンパクトSUVのモデルYといった将来のモデル展開計画も、同社の株価上昇につながっている。
一方で、需要に応えてテスラがさらなる増産を行うことができるのかと疑念を抱くアナリストもいる。最新のレポートでは今年後半には収益化すると言われているが、テスラは今のところ赤字続きだ。