アストン マーティンDBSスーパーレジェーラ プロトタイプ助手席試乗
公開 : 2018.07.09 14:20
DB11よりハイパワーかつ軽量化
「以前、われわれが乾いた直線でパフォーマンスのテストを行った際4速でもトラクションを失いました」DB11よりも遥かに強いLSDを装備し、トランスアクスル化によるトラクションの優位性があってもだ。
わたしは彼の発言の真意を確かめるべく、おそるおそる乗車した。発生されるパワーもそうだが、その容赦のない伝わり方やそれにともなう雄叫びが印象的であった。
少なくとも助手席に乗る限りでは、ターボらしさというものは感じられなかった。これはその音量(DB11よりも10dB大きい)による部分が大きいかもしれない。
スーパーレジェーラとはなんだろうか。車重は1800kgに迫りとてもじゃないが軽量とはいえない。「クルマはパワーを得れば得るほど、重くなるものです。なぜなら、そのパワーを制御するために大型のブレーキ、タイヤ、ホイールが必要になるのです。さらに、強いサスペンションや冷却装置の追加も必須でしょう。したがって、同じ車重を維持するだけでも大きな成果です。それどころか、DBSはDB11よりも70kg軽いのです」と彼は語る。
彼によれば、すべてのエアロパーツはもちろん、巨大なボンネットやリアデッキなどもカーボンファイバー製だという。この結果の凄まじいパフォーマンスにも関わらず、助手席に乗っている限りではグランドツアラーの乗り心地だ。これはベッカーらが選択したサスペンションによる効果だろう。