アストン マーティンDBSスーパーレジェーラ プロトタイプ助手席試乗
公開 : 2018.07.09 14:20
細部まで抜かりなくファインチューン
「われわれがしなければならないことはいくつかありました。トレッドは前10mm、後ろ20mm広げました。そしてこのパワーを受け止めるためより大きなタイヤを装着しています」と彼はいう。
「そしてもちろん、スプリングやダンパーにも手を加えています。さらにピレリにはこのクルマに合う特別なPゼロ・タイヤを用意してもらいました。静粛性に優れながらも、スライドコントロールがしやすいタイヤです」
「しかし、秘密はファインチューンにあります。リアを柔らかめにすることによりトラクションを稼ぐこともできましたが、それではバランスが悪化します。結局われわれはリアサスペンションのブッシュを変更することで対応しました。より強力なLSDを採用するとともに、エンジンマウントを引き締めることで高負荷時にもパワートレインがブレないようになっています」
非常に細かいところまで煮詰められている。もちろん、われわれが実際に運転して確かめることができるのはまだ先のことだ。しかし、その乗り心地、音、加速力などを見る限りでは、DBSはただ単に最速のアストン マーティンであるだけではなさそうだ。40年前の伝説的なV8ヴァンテージを彷彿とさせるようなスーパーGTといえるかもしれない。