新型トヨタ・クラウン試乗 TNGAの走り、公道で評価 ハイブリッド/ターボ
公開 : 2018.07.09 19:45 更新 : 2021.01.28 17:04
どんな感じ?
好印象だった点 公道試乗へ
登降坂とコーナーが連続する、シャシーにもパワートレインにも負担が大きなクローズドコースでのプロトタイプ試乗(既報)はかなりの好印象だった。コーナリング中の加減速や操舵、路面のうねりなどによる姿勢やグリップバランスの変化が少なく、狙ったラインに乗せるのも維持するのも容易。不安を煽るような挙動や反応がほとんどない。
例えば、高速のIC流出路にうっかり高速で飛び込んでしまった時でも、フットブレーキで減速しつつ、舵を狙いのラインまで絞っていけばいい。ノーズが切れ込んだり、無反応に前輪が逃げたりしない。呆気ないほど簡単に適切な速度とコーナリングラインに戻せる。乗りこなす必要のないハンドリングと言うべきか、ドラテク小技を用いてラインをマネージメントする必要がなく、またそういった小技に対していい意味で鈍感である。
乗り心地については大きくストロークした時の伸び側の動きが目立つのが少々気になった。伸びストロークに「バネっぽさ」がある。どっしりと重厚な味わいは薄めだ。
ただ、高減衰設定でありがちな角のある突き上げ感は皆無。荒れた路面での穏やかさは同クラスでもトップレベル。速度変化や路面状況の影響を受けにくい乗り心地でもあり、閑かな一時を過ごすにはいい按配である。