試乗 ボルボXC40 T3 初の3気筒エンジン、4気筒しのぐ存在か
公開 : 2018.08.01 10:10
どんな感じ?
街乗りには十分なパワー 高速では不満も
アクセルを踏み込んで、ある程度回転数を高めない限り3気筒だとは気付かないだろう。アイドリング時の振動は非常によく取り除かれていると感じる。巡航時にはエンジンは静かでスムーズだ。ただし、高負荷時や3500rpm以上では3気筒らしい音と振動を発する。
ただ、このエンジンで快適に走ろうと思うとしばしばアクセルを踏み込む必要があるかもしれない。特に高いギアにおいては、このエンジンはXC40を引っ張りあげられるほどのトルクがないのだ。5速より下では、十分なパワーを感じられるだろう。
しかし、アクセルを踏み込むことはそれほど苦にならない。このエンジンは幅広い回転域において適切な仕事をしてくれるのだ。高回転域でも勢いが衰えることはなく、6速マニュアルのギアボックスも適度な節度感があり扱いやすい。高速を飛ばしたい時や、A級路での追い越しをするには他のXC40よりも手前から計画的に加速する必要があることは述べておこう。
また、エンジンにそれほどの負荷をかけるとしたら燃費に関しては妥協せざるを得ない。ジェントルに加速し、控えめな速度でクルーズする限りでは13km/ℓ程度の燃費は達成できるだろう。しかし、急いでいて高回転を多用するような走り方をすれば簡単に10km/ℓを割ってしまうはずだ。これはコンパクトSUVというよりも中級ホットハッチの燃費だろう。