オフローダーを「自社流」に カスタムではなく「作り直し」 アフザル・カーン訪問

公開 : 2018.08.19 12:10

自由なデザインを好むカーン

カーンのディフェンダーに対する情熱を、見たものをなんでも大げさにいうただの癖だと誤解しないでいただきたい。実際、彼は自動車産業をとても率直に批判する男だ。今日のクルマのデザインは彼の好きな話題である。

「チェルシー・トラック・カンパニーは英国の企業であることを誇りに思っています」と彼はいう。「この国には優れたカーデザイナーが何人かいます。でもかつてはそうだった、ということです。彼らは自分たちでクルマをつくることができないのです。例えばランドローバーのデザイナー。会社にいますが自分自身でデザインするわけでもありません。デザイナーっていったい何でしょう? 手足は縛られ、制約だらけです」

「これがこの国に欠けていることです。イタリアをごらんなさい。ザガート、ピニンファリーナ、ジウジアーロ。すべてイタリアです。わたしは他人のつくったクルマを売るという小売業を辞め、自分自身のクルマをデザインする旅に出てブランドを立ち上げたんです」

「ランドローバーには気の合うヤツもいます。でも、私見ですが、ヴェラールのデザインは酷すぎますよ。写真では美しく見えますが、実物を見ると…いったいなぜこんなリアデザインになったのか」

何はさておき、クルマのデザインの話になるとカーンの話は俄然熱を帯びる。「わたしはいろんなビジネスに手を出していますが」と彼はいう。「デザインが一番好きです。もし明日、誰かがわたしのビジネスを買いたいと言ったら喜んで売りますよ。ただし、チーフデザイナーとして経営に残りますけどね」

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