マセラティ・レヴァンテSグランスポーツ2018年モデル 試乗 マイナーチェンジで高まる洗練度
公開 : 2018.07.26 10:10 更新 : 2018.07.26 10:47
どんな感じ?
ライバルには届いていない部分も
ドライビングフィールに関しては、2018年モデルと大きな差は感じられない、というのが率直な感想。デザイン面ではアップデートを受けているとはいえ、逆の意味で少し驚かされた。既存オーナーにとっては悪い話でもないだろう。
マセラティは自身のモデルを、スポーツカーではなく、グランドツアラーだと位置づけている。その視点でSUVに仕上げられたレヴァンテは、優れた洗練性とラグジュアリーさに加えて、高い快適性と運動性能をあわせ持っている。
グランスポーツとグランルッソ、ふたつのモデルグレードの雰囲気作りにも、それは表れている。グランスポーツには新しいエクステリアデザインの要素が盛り込まれ、マットブラックのフロントグリルやカーボンファイバー製のインテリアパネルを身につけている。その反面、グランルッソは、クロムメッキのフロントグリルなど、別路線のエクステリアデザインをまとう。
インテリアの雰囲気はソリッドで、組み立て品質も高いものの、ライバルモデルが持つ高貴な雰囲気には届いていないとも思う。インフォテインメント・システムのグラフィックは新しくなったが、8.4インチのタッチスクリーン式モニターは、ライバルモデルのものと比較すると大きいとはいえないし、直感的な操作という面でも劣っていると感じる。
レヴァンテに標準装備されるエアサスペンションは、ボディロールの抑制が効き、充分な滑らかさも備えている。ドライビングフィールやレスポンスにも不満はない。