比較テスト プレミアムEV対決 ジャガーIペース vs テスラ・モデルS 75D
公開 : 2018.07.28 10:10
スペックの差はわずか 高級感には大きな違い
モデルSには現在3つの仕様がラインナップされている。100D、かの有名なP100D、そしてより手に入れやすい75Dである。6万6730ポンド(974万円)という価格は、Iペースのエントリーモデルが掲げる6万3495ポンド(926万円)と完全に競合するが、今回試乗車として手配されているのは、フラッグシップとなる「ファースト・エディション」であり、その販売価格は8万1495ポンド(1189万円)となる。
しかし、比較試乗を行ううえでは有難いことに、発売開始時点では、すべてのIペースが同じメカニカルコンポーネントを共有しているため、動力性能に関しては直接的な比較が可能だ。
両モデルとも、2基のモーターを積んだ四輪駆動モデルであり、テスラは75kWh、ジャガーは90kWhのバッテリーパックをそれぞれ組み合わせている。テスラの331psというのは、ジャガーの399psに比べればもの足りないように思うかも知れないが、0-100km/h加速における差は0.5秒にも満たない。さらに、テスラでは標準となるエアサスペンションが、ジャガーではオプションでしか選択できないことも覚えておいたほうが良いだろう。
すぐに気付くテスラ最大の欠点は、カーボンファイバー製トリムや、巨大なスクリーンを除けば、そのデザインに高級感が感じられない点だ。さらに、その印象は長く記憶に残るようなものではなく、わざわざ品質を貶めるためにあえてデザインされているようにすら感じる。
それに比べてジャガーのインテリアは非常に高級感に溢れるが、これはフラッグシップモデルだということを忘れるわけにはいかない。それでも、デザインは素晴らしく、その伝統に裏打ちされた品質で、運転する前からジャガーを選んだことを深く満足させてくれる。