大きく変わるBTCC 古株から若手中心のレースに 新勢力、熱視線のワケ
公開 : 2018.08.18 17:10
手練手管のベテランドライバーが長らく覇を競ってきたBTCCですが、様相は変わってています。ファンにとっても選手にとってもF1よりも親しみやすいことがその理由のようです。20代の若手有望株たちへのインタビューも行いました。
もくじ
ー BTCCの盛り上がり
ー 若い勢力が台頭
ー F1より親しみやすいBTCC
ー 20代若手有望株(その1)
ー 20代若手有望株(その2)
ー 20代若手有望株(その3)
BTCCの盛り上がり
1997年3月31日。ジェイソン・プラトは、BTCCデビューとなったドニントン・パークで旋風を巻きおこした。予選でポールポジションをものにするや、決勝でもおなじルノーのチームメイト、アラン・ムニューにつぐ2位入賞をはたしたのだ。彼は当時29歳。ベテランドライバーが幅をきかせる中、待望の若手の登場だった。
今をときめくアシュリー・サットンも、プラトのデビューシーズンまではそう注目していなかっただろう―当時やっと3歳になったばかりなのだから。しかし2017年、そのサットンは50歳になったプラトとともにチームBMRに属し、スバル・レヴォーグで戦った。そして23歳のサットンが年間チャンピオンに輝いたのだ。
1966年のジョン・フィッツパトリック以来の最年少BTCCチャンピオンとなったサットンだが、これはそんなに異例なことではない。たしかにプラトやこちらも51歳になるマット・ニールのようなドライバーも執筆時点でなお第一線にいるが、今シーズンのこれまでのところ、勝っているのは30歳以下のドライバーばかりなのだ。
「もうワクワクしてしかたがないですね、と語るのはBTCCを主宰するアラン・ゴウだ。「彼ら若手が、これからのBTCCを盛り上げてくれるでしょう」
これまでのツーリングカーレースは、単座フォーミュラカーレースを退いた古参ドライバーが活路を見いだすところと相場がきまっていた。だが近年、早いうちからBTCCをめざす若手ドライバーが増えてきたのは、うなぎ上りのF1ドライバー養成コストならびにBTCCの地位向上が大きな要因といえるだろう。