ロードテスト フォルクスワーゲン・ポロ ★★★★★★★★★☆

公開 : 2018.08.18 10:10

結論 ★★★★★★★★★☆

「大きなクルマに匹敵する広さ、高級感、装備内容と仕上げ。どれもこのクラスになかったものだ」

これまで、ポロは夢中になれるクルマではなかったし、それは今回も全く変わらない。そうはいっても、間違いない完璧さ、他と一線を画する実用性、そしてこのうえなく筋の通ったアピールは否定しようがない。

新型は、歴代のいかなるポロより熟成され、広く、よくしつけられたクルマだ。そしてその万能性は、他社の同じセグメントに属するいかなるコンパクトカーも達成できないどころか、目指しさえしなかったものでもある。価格は競合モデルより高いが、それを正当化する理由は実に多い。技術的な精巧さ、オンロードでの安心感あるハンドリングマナー、とがったところなくバランスのとれたパフォーマンス、運転しやすさ、経済性、洗練性、質感などなど。

Bセグメントの魅力は、若々しく、飛び跳ねるように活発な走りや、インパクトのあるスタイリングにあると、われわれは見なす傾向にある。もし、コンパクトカー選びのポイントがそこにあるなら、ポロはその基準に合致しない。それは、クラストップになれなかった一因でもある。このクルマの場合、重視しているのはスタイルよりも実質だ。合理的に考えるユーザーに対しては、このクルマが成功することは確実だ。

担当テスターのアドバイス

マット・ソーンダース

ポロのメーターパネルは、シンプルかつ素晴らしくクリアで、非常に読みやすいメーターをいかに配置するかという点で、他社の手本となるものだ。

サイモン・デイヴィス

ポロが特別エキサイティングなコンパクトカーだと言うことはできないが、実用的で運転しやすく、快適で、汗をかきかき走らせるものではないランナバウトという役割は十分に果たしている。

オプション追加のアドバイス

167ポンド(2.5万円)で、インテリアの雰囲気をガラリと変えられるダッシュボードのパッドはつけたいところ。SEグレードの標準装備に不足はなく、スマートフォンのミラーリング機能も備える。追加したいのは315ポンド(4.7万円)のパーキングセンサーとバックカメラ、415ポンド(6.2万円)の2ゾーンエアコン、450ポンド(6.8万円)の16インチホイールあたりだ。

改善してほしいポイント

・スタイリングはもう少し冒険してほしい。
・ギア比をクロスレシオにして、より活発な走りを。95psのコンパクトカーなら、3速で145km/hまで引っ張る必要はない。
・中間グレードの標準装備内容をもっと充実させてほしい。

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