トヨタ・スープラ 開発責任者に一問一答 ファンへの言葉、86との関係
公開 : 2018.07.25 18:10 更新 : 2021.01.28 18:11
スープラ・ファンへ
――86のお兄さんのようなクルマを生み出そうとしましたか?
「(豊田)章男さんは、会社として、86を次男とする3兄弟を出したいと常に言っていました。なので、スープラを圧倒的に優れたものにしようと考えました」
「例えば、86は非常に重心が低いのですが、スープラではさらに低くし、ボディ剛性は86の2倍を目指しました。実際、カーボンファイバーを使わずに(レクサスの)LFAと同じ剛性レベルを達成したので、より手ごろな価格とすることができそうです。それが最もむずかしかったですね」
「新型スープラはトレッドが広く、ホイールベースが86より短いことに多くのひとが気づき、驚かれたかもしれません。でもこのクルマのホイールベースとトレッドは、明確な比率を念頭において開発しており、わたしたちが目指していたバランスに到達できたと思っています」
「グッドウッドのヒルクライムのスタートを待つ車列の中で、ダーネンス(スープラのテストドライバー)と成功を喜びました。周りにいる多くのスーパーカーに比べ、おそらくわたしたちのクルマが一番安いだろうと思っていましたが、一番大きな歓声を得ていたように感じました」
ーー新型スープラはハードコアなスープラファンにどう受け入れられると思いますか?
「彼らの反応を楽しみにしています。86を出した時を思い出してみると、『AE86』の一部のオーナーの方々はご自分の車への愛着も強く、なかなか受け入れていただけませんでした。ですから、このクルマでも似たようなことになるかもしれません」
「単に新車を出すだけでは納得しない、旧世代のハードコアのオーナーたちが存在することはわかっています。それでもわたしはオープンな姿勢で、歴代スープラへのリスペクトを見せたいと思っています」
「その代わり彼らには、受け入れるのに少し時間がかかるとしても、新モデルの全てを素直に見てほしいと思います」