フルオプションでクルマの価格はどう上がる? 15台を検証 後編

公開 : 2018.09.09 06:10  更新 : 2019.05.04 13:03

ポルシェ911GT2RS:35万9645ドル(約3992万円)

さすが911、その発進加速と同様、価格の桁を飛び越えるのもあっという間だ。もはや10万ドル以下で買えるのはカレラとカレラ4のみで、それが大台を超えるのも時間の問題だ。そして、限定モデルとはいえラインナップの頂点に君臨するのが、700psのサーキットスペシャルであるGT2RSだ。

本体価格29万3200ドル(約3255万円)のクルマなら、思いつく限りのアイテムがフル装備されているだろう、と考えるのが常識的なところだが、それはポルシェに通用する常識ではないらしい。

そのオプションリストとホメロスのイーリアス、どちらに目を通し終わる方が早いか。とにかく、うんざりするほど長いのだけは確かだ。

フロントの車高調整に始まり、グロスブラックのドアハンドル、スペシャルペイント、大型燃料タンク、シートヒーター、レザーのキーケース、黄色いシートベルト、そして1万8000ドル(約200万円)のヴァイザッハ・パッケージ、などなど。

これをL.A.のエクスペリエンスセンターで受け取る際には、4000万円近い支払いを求められる。

ベーシックなカレラから26万8545ドル(約2981万円)のアップは295%増しに相当するから、つまりは素のカレラほぼ4台分。ただし、これはあくまで額面の話である。

1000台限定生産となるGT2 RSの価値が、価格以上にあると考えるユーザーは多かったようで、それだけにそのスペック並みの記録的な短時間で完売したのである。

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