MATストラトス ラリーステージのスーパースターが復活 ベースはF430
公開 : 2018.07.27 10:10
番外編:ラリーを変えたクルマ
1972年に登場したストラトスは、ラリー界へイタリア製のスーパーカーの魅力を持ち込むだけでなく、驚異も与えることになった。四角いボディのフォード・エスコートやフィアット131ミラフィオーリといったライバルはその戦闘力を恐れたが、オリジナル・ストラトスの神経質なハンドリングは、沿道を埋める観客にとっても、恐怖を抱かせる場面を生み出したのだった。
ラリーに特化して設計された初めてのクルマは、今でも人々を魅了させる力を持っている。一方で、ランチアは当時のホモロゲーションで求められていた、500台という販売には苦労する。最終的には目標に届かず、492台が製造されたようだ。
ストラトスは1975年と1976年のワールド・チャンピオンシップを獲得。さらに1976年と1978年のヨーロッパ・ラリー・チャンピオンシップも獲得し、1978年にフィンランドのラリードライバー、マルク・アレンをFIAカップでドライバーズ・タイトルに導いている。ほかにも残る数多くの戦績は、卓越した設計の裏付けでもあり、クルマの魅力を高める要因でもある。
ストラトスはさらに多く勝てるはずだった。しかし、1969年にフィアットはランチアを買収しており、同時にふたつのワークスチームを動かすことはできないという内部事情で、ストラトスはワークスチームから外されてしまう。
結果、ワークスとして残ったのは、マーケティング・キャンペーンの都合もあり、フィアット131。3ボックススタイルの、セダンボディのクルマは、高性能なツインカムエンジンの本領を発揮させることはできなかったのだが。
MATストラトスのスペック
価格 | 48万6000ポンド(7095万円+フェラーリF430本体) |
全長×全幅×全高 | – |
最高速度 | – |
0-100km/h加速 | 3.3秒 |
燃費 | – |
CO2排出量 | – |
乾燥重量 | 1350kg |
パワートレイン | V型8気筒4308cc |
使用燃料 | ガソリン |
最高出力 | 539ps/8200rpm |
最大トルク | 52.8kg-m/3750rpm |
ギアボックス | 6速オートマティック |