追悼 セルジオ・マルキオンネ 画像で振り返るその人生 前編
公開 : 2018.07.27 11:10
1980年代のマルキオンネのキャリア
複数の学位を持ち、金融や法律にも精通していたことから、マルキオンネはデロイト・トーシュで税理士と会計士としての職を得た。彼はその後1985年にローソン・マードン・グループという梱包会社へと移籍し、グループコントローラーから経営企画マネージャーへと上り詰めた。1989年には同社を退職し、コングロマリットのグレネックス・インダストリーズにの上級副社長に就任した。
彼のキャリアは素晴らしいスタートを切ったものの、のちに自動車業界の巨人になるとは誰も想像していなかっただろう。当時、フィアットは彼を必要としていなかった。マルキオンネがヨーク大学から法学の学位を得た1983年、イタリアでの販売台数トップ5はすべてフィアットや子会社のアウトビアンキ製であった。しかし2003年に彼がフィアットの役員に就任した時には、2位、4位、5位の座をシロトエン、フォード、ルノーに明け渡していた。
(画像:フィアット・ウノ)