追悼 セルジオ・マルキオンネ 画像で振り返るその人生 前編
公開 : 2018.07.27 11:10
GMのとの提携解消(2004年)
2000年、GMはフィアット株の20%を24億ドル(2660億円)で取得したが、同社がフィアット再建への関与を中断する決定をすると、その割合を10%まで減らした。このアライアンス契約には、2004年から2009年の間、フィアットがGMに対して自動車製造部門を売却することができるという条項が付いていた。しかし、それが行使される可能性は低いと見られていた。アニェッリ家がそれを手放す姿を誰も想像できなかったのだ。
しかし、利益への執着が強かったマルキオンネは、GMに対しその約束を守らなければ訴訟を起こす構えを見せた。デトロイトの経営陣は自らも経済的問題を抱えていた上、フィアットの状況も日に日に悪化していた。彼らはフィアットのプットオプションを無効化する代わりに、増資および一部資産の売却を行うよう要求した。
2005年、数カ月にわたる協議の末、GMは20億ドル(2216億円)の支払いに応じた。そして、5年間にわたるGMとフィアットの提携関係は解消された。
マルキオンネは後に、「20億ドルあれば、たくさんの小型車を生産できる」と語った。