「ブラバム」復活の舞台裏 BT62でル・マンに挑むCEO インタビュー

公開 : 2018.08.18 08:10

耐久レースへの参戦も視野に

クルマのパッケージには、耐久レースに適する技術が採用されている。自然吸気V8エンジン、スペースフレーム構造のシャシーを覆う軽量なカーボンファイバー製ボディパネル、ダブルウィッシュボーン式サスペンションなどだ。

このサーキット専用車は、2020年のル・マン24時間に参戦すると言われているが、慎重な同社は、少量生産でコアなファンの多いこのクルマが市場でどう評価されるか確認してから判断するようだ。その間、GTカーレースのレギュレーション変更があれば対応することもできる。

ブラバム・オートモーティブでエンジニアリング・ボスを務めるポール・バーチは、「われわれは性能面でGTEクラスの競合車を大きくリードしたかったのです。どのメーカーも恐らく同じことを狙っているでしょう」と話す。

「ホイールベース、エンジンポジション、2シートなどはある程度の数値が決まっています。わたしたちが大排気量の8気筒にしたのは、ストレスなく容易に24時間走り続けられるよう、かつ、素晴らしい性能とドライバビリティをサーキット専用車のオーナーに提供したかったからです。かつてブラバムがレプコV8を搭載していたことへの回帰でもあります」

クルマをテストしてみたブラバムは、そのダイナミックさが強みになると満足している。「速いGTカーですが、とても運転しやすいです。1200kgものダウンフォースを得られる上に、軽いので高速コーナリングが可能です。しかも、コーナリング中であってもタイヤはしっかりと地面に密着しています。大きなサイドウインドウは手動式です。24時間以上もレースするとなると、ずっとウインドウに寄りかかることができて、信頼感を深められるクルマの方がいいでしょう」

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