「ブラバム」復活の舞台裏 BT62でル・マンに挑むCEO インタビュー

公開 : 2018.08.18 08:10

ブラバムの闘争心ふたたび

BT62は、ブラバム・オートモーティブの親会社であるフュージョン・キャピタルが所有するアデレード北部の1万5000平方メートルの工場で生産されます。

「そこには、先進的な製造会社の工場が集まっています」とバーチはいう。「最近ホールデンやフォードといった一流企業が閉鎖したので、供給拠点とリソースはあります。わたしたちは専用部品を世界中から調達していますが、現地でそういったリソースを入手することで早く製造に取り掛かることができます」

同社は、BT62のオーナーにもブランド再建の「旅」に加わってもらいたいと願っている。そのため、各オーナーに合わせたドライビングプログラムを提供している。バーチは、「ブラバム・ファミリーが、一族の名を冠したクルマに深く関わっていることは、とてもラッキーなことです。そういったブランドは他にありませんからね」と話す。

このプログラムがデイビッド・ブラバムの闘志に再び火を付けたそうだ。「最初にBT62をテストした時、わたしは2年近くサーキットを走っていませんでした。身体が鈍ったように感じましたが、数回テストしてみると楽しくなってきました。どこか別のレーシングチームのために走行するのと違って、真の目的がありましたから」

未だにジャック・ブラバム以外に自分の名が付いたマシンでF1王座に輝いた者はいない。デイビッドはル・マンのGTカテゴリーでその功績に並びたいと願っているが、12年前に比べてはるかにその夢に近づいているだろう。

おすすめ記事

 

人気記事