ジェンソン・バトン レースの虜となった数奇な人生 インタビュー

公開 : 2018.08.12 16:10

今でもレースの虜

「F1ドライバーは幼いときからずっと勝ち続けてきた人間なんだ」とバトンはいう。「アロンソだって、F1で勝ちつづけていたらインディやル・マンなんかに出ようなんて少しも考えなかったとおもうよ。でも、成功したレーサーは勝つ以外に生きる術を持っていなかったりするんだ。だからとことん勝てる道を探しつづけるのさ」

「そしてどうなる? 脱落するひともいるだろうけど、フェルナンドはそうじゃないし、ぼくだってそうだ。レースをやめるときが来るなんて考えられないね。ぼくには競争と目標が必要なんだ。他とは違うんだと証明できる場がね。F1の成績がふるわなくなったからトライアスロンに興味がでてきたといってもいい。出てくれと言ってくれる限り、ぼくはレースに出るよ」

そこが、まだバトンから目の離せないところだ。当面のところはル・マンに軸足を置いている彼の顔は、2020年に新設予定のハイパーカー・カテゴリーに話がおよぶといっそう輝きを増した。

またインタビューのなかで、重くパワーのあるスーパーGTカーから学んだ運転技術のことも話してくれたし、米国のプロトタイプカーレースについても相当勉強したのだろう(もし参戦できれば今ほど広く世界を飛び回らなくてもすむと考えているにちがいない)、詳しい知識を披露してくれた。またNASCARやラリークロスもぜひ挑戦したいという。レースの虜なのは疑いようがない。

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