試乗 ホンダN-VAN(エヌバン)、NA/ターボを評価 N-BOXと価格比較も
公開 : 2018.07.31 06:10
ホンダN-VANの試乗レポートです。N-BOXをベースにした軽商用車、そのNA車とターボ車を比較評価します。「バン」ですから、あえて積載物100kgを積んでテストしました。20枚の写真とともにご覧ください。
もくじ
どんなクルマ?
ー 乗用より、コスト高も?
どんな感じ?
ー 見事なフラット 厳しい後席
ー 100kg積載で試乗(NA)
ー 3名乗車で試乗(ターボ)
「買い」か?
ー N-BOXと比較 2名乗車基準か
スペック
ー ホンダN-VANのスペック
どんなクルマ?
乗用より、コスト高も?
Nシリーズに新たに加わったN-VANは、その名のとおり「バン」であり、分類では「貨物自動車等」に属する。ホンダの車種体系でも商用のアクティ系の後継車となる。
N-VANを理解する上で第一の要点は「貨物自動車等」の理解である。乗用車の内外装やハードウェアを簡素化したモデルと思われがちだが、それは誤解である。商用専用もしくは商用を主用途とするクルマの場合は適応用途に対して乗用系よりもコストを掛けていることが多い。要するにスペシャリスト型の設計なのだ。
N-VANはN-BOXのハードウェアを母体に開発されているが、車体骨格はもちろんミッションなど多くを専用設計とした。車体は左側面のセンターピラーレス構造が特徴。側突対応やフレーム剛性維持は当然だが、高くなる開閉頻度や手荒い開閉などでも十分な耐久性を保証すべく強化されている。
ATにはCVTを用いるが、ベルトやギア、ベアリングを強化した専用型である。搭載エンジンは現行N-BOXから採用されたロングストローク型のS07B。ただし、NA仕様はi-VTECを廃止し、最高出力はN-BOXより5ps低下している。なお、NA車にはS660用をベースに開発された6速MTも設定。これも専用設計となり、ギア比の見直しの他にクラッチやギアが強化されている。
ベーシックグレードで比較するとN-BOXに対して約50kg重量増だが、基本構造部での重量増は約70kgとなり、それらの大半が耐久性向上に費やされたと考えていい。ハードウェアから見るN-VANはN-BOXのヘビーデューティ仕様でもあるのだ。