試乗 ホンダN-VAN(エヌバン)、NA/ターボを評価 N-BOXと価格比較も

公開 : 2018.07.31 06:10

どんな感じ?

見事なフラット 厳しい後席

キャビン設計は「1プラス3」。つまり、1シーターにプラス補助席3脚である。一般的に助手席も運転席と同サイズ同形状のシートを採用するが、N-VANの助手席は運転席より一回り小さくスライド機構などの機能も簡略化されている。

後席はさらにコンパクトな簡便設計。標準的な体格の男性の場合、バックレスト丈は肩胛骨下部まで。ヘッドレストのように見えるバックレストのエクステンション込みで上半身を支えるが、それも頭部を支えるヘッドレストの機能はない。レッグスペースも狭く、着座姿勢も窮屈。助手席はともかく、後席の座り心地は長時間乗車には厳しい。

運転席以外がこのような設計になるのはすべて座席収納時の積載性への配慮。結果、助手席と後席収納時の床面は見事にフラット。シートを収納したというより、取り去ったようにさえ見える。床面高も低く、がらんと広いスペースにぽつんと運転席が置かれたような状況だ。センターピラーレスによる左ドア大開口が助手席部周囲の積載性を最大限に向上させ、これまでにない積載効率と作業性を実現した。

と記せば優秀な貨物車になってしまうが、このスペースを利用して車中泊や軽作業等のフリースペースとして使えばレジャー用途の可能性も大きく広がる。そのためのアクセサリーも多く用意され、アウトドア用品やDIY家具と組み合わせて自分の趣味に特化した特装車に仕立てるのも面白そうだ。

ただし、前記したようにシート設計の問題からレジャー用途前提では2名乗車が基本になるのだが……。
 

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