センチュリーの後部座席に乗ってみた 感じた独特な立ち位置 運転手の感想も

2018.07.30

21年ぶりに刷新されたトヨタ・センチュリー。改めて説明会がひらかれ、塗装や後部座席について語られました。同乗走行のドライバーは、日々、実際に役員車を運転しているとのこと。改めて感じた、センチュリーならではの独特な立ち位置を、大音安弘がレポートします。

text & photo:Yasuhiro Ohto(大音安弘)

もくじ

タキシードのようなフォーマルさ
さっそく、後部座席に乗ってみた

タキシードのようなフォーマルさ

日本唯一のショーファードリブンであるトヨタセンチュリーが21年ぶりに刷新された。開発者による実車解説と後席試乗体験が行われた。

今回の実車解説には、開発を担当したミドサイズビークルカンパニーの製品企画・主査の田部正人と同じく製品企画ZS主幹の吉ヶ崎建が出席した。

新型のセンチュリーのキーワードは、「継承と進化」。おもてなしの心や匠による超高品質の内外装などセンチュリーの世界観をしっかりと受け継ぎながら、安全機能やコネクテッド機能の先進技術や環境性能など積極的に最新技術を取り入れることで、快適性はもちろんのこと、乗り心地や静粛性に磨きをかけた。

その堂々たるフォルムは、まさにセンチュリーそのもの。特徴のひとつである鏡のように磨き込まれたフラットなボディサイドは、映り込みの美しさまで計算しているという。このため、降車時にゲストが自身の姿を確認できるほどだ。

塗装の際、1回1時間半にも及ぶ水研を3回し、さらにバフ研磨まで行っているというのも納得である。

また乗降り時の所作が美しく見えるための工夫や走り去るときの美しい後ろ姿の実現なども重視したというのもセンチュリーらしいエピソードだ。

もちろん、常にセンチュリーと向き合うドライバー視点での使いやすさや快適性などの尊重されている。

ボディタイプは、標準ボディのみ。かつてはリムジン仕様が用意されたこともあったが、新型では、ロングボディ仕様であつた先代LS600hのプラットフォームをベースとしていることから、後席スペースも拡大されており、そのニーズも標準車でカバーできるとのこと。

オートクチュールが当たり前の超高級車だが、そのようなシステムを用意する予定はないそう。この背景には、センチュリーならではの使用環境がある。

多くは個人ではなく、法人所有の送迎車として使われるため、タキシードのようなフォーマルさが重視されるとのことであった。

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