Dセグメント、どれが魅力? Cクラス/3シリーズ/A4/ジュリアに試乗
公開 : 2018.07.31 19:40
BMWのスポーティネスに不満
4駆システムや可変のアシなどテクノロジーによって走りのテイストが決められている感が強いアウディとメルセデスに比べれば、アルファ・ロメオとBMWにはスポーティなドライバーズカーのイメージがついて回る。
ジュリアと3シリーズのラインナップには4駆モデルも含まれるが、ブランドの個性を見極めるには2駆モデルが最適だろう。
「BMWは昔のイメージがすっかり様変わりしてしまった感じがする。シルキーシックスじゃなくて、これは3気筒でしょ? 鼻先が軽い感じはしたけれど、でもBMWらしい上質な感じはあまり感じられなかったな」
3シリーズのラインナップは当然のように幅広く、中でも3気筒ターボ・ユニットを搭載する今回の318iはエントリーモデルとなる。このため他の3台のような輸入車らしい華はないのだが、代わりのシャシー優勢の安定感の高さは強く伝わってきた。
「以前試乗した3シリーズはMのサスペンションを装備していてものすごく好印象だったけれど、今回は素のアシだから柔らかすぎて気に入らないな。ステアリングを切った時の反応がシャープじゃない」
笹本編集長の評価基準は「スポーティ」、ドライブして楽しいかどうかという部分にフォーカスが当たっている。その基準からすれば今回の素の3シリーズは役不足だろう。1.5ℓの3気筒エンジンはフルスロットルではパンチに欠け、ただただ騒々しいだけだが、高い平均速度を保って高速道路をクルーズしてみると、カッチリとして出来の良いシャシーとのマッチングもすばらしく、ストレスのない秀作といえる。
318iは短時間のポテンシャルチェックではなく、普段使いで真価を発揮する実用的なモデルといえるだろう。
一方のアルファ・ロメオ・ジュリア・スーパーは今回唯一のイタリア車だが、FRレイアウトに回帰し、Dセグメントを牛耳るドイツ勢に果敢にアタックする姿勢を見せている。果たしてその仕上がりはどうなのか?