もしもあのクルマにご先祖様があったなら 11台をイラストで予想
公開 : 2018.08.25 06:10 更新 : 2021.03.05 21:43
1979年型レンジローバー・イヴォーク(レンジローバー・イヴォークのご先祖様)
オイルショックなどどこ吹く風とばかりに、欧州初のSUVが誕生したのは1970年代半ば。クライスラー傘下にあったフランスのマトラ・シムカが開発したランチョがそれだ。レンジローバーのような本格クロカンよりも安価で、水洗いできるビニールシートを備えるなど実用に徹したこのクルマ、オンロード寄りのキャラクターで、大きくタフに見えるが、前輪駆動モデルのみのラインナップだった。やがてマトラが、これも欧州初となるミニバンのルノー・エスパスを開発・生産するようになると、これに取って代わられるように姿を消した。販売面で成功したとはいえないが、80〜90年代の自動車市場における主流は、やはりコンパクトなハッチバックと3ボックスのセダンだったのだ。
しかし、その後はSUVブームが到来し、レンジローバーもSUV的な色合いを深め続けている。では70年代にレンジローバー/ランドローバー、そしてジャガーを傘下に収めていたブリティッシュレイランドが、マトラのようにハッチバックのプラットフォームでレンジローバー的なルックスのクルマを生み出していたら、さらにそこへジャガー的な高級感を盛り込んでいたら、果たしてどうなっていたのだろうか。しかも、当時のデザインは、現在のような安全基準のがんじがらめにならずに済んだのだ。
そう考えると、70年代のイヴォークを見てみたかったという気持ちに駆られるではないか。