改良型マツダ・ロードスターRF試乗 新型エンジンの評価は? 幌仕様と乗り比べ

公開 : 2018.08.13 06:40

6AT 新シフト制御とRFの旨み

意外だったのは「スポーツモード」選択時のシフト制御。ダウンシフトタイミングが早まり、各速ひっぱり気味にアップシフトするが、常用回転域の上昇は1000rpm程度。強めの加速では5000rpmくらい回すものの、巡航に戻ればノーマルモード同様の回転数。雰囲気を高めるために無駄回しはない。

「スポーツモード」というより「パワーモード」と呼びたい制御である。そしてスポーティなドライビングを楽しみたければマニュアルシフトを選択すればいいだけの話。ドライブモード設定も演出ではなく、実践的なのである。

フットワークは標準系に比べると鼻先の動きも操舵感も重い。

ロードスターは「軽快感が命」と考えればRFのハンドリングはネガな方向にあるが、高速長距離ではこれが大きなアドバンテージになる。マツダ車全般からすれば、RFでも高速安定や外乱に対する耐性が低いものの苦手と言うほど悪くもない。

加えて言うなら、軽快感で標準系に劣るといっても基本特性は同じであり、RS以外の車種で比較するとオーバーアクション気味の挙動や反応が減った分だけ、ラインの維持とコントロールの精度が高まっている。高回転のキレが増したパワートレインと相まって、ファントゥドライブでも標準系と同等以上である。

トップ装着時の密閉性や遮音性にも優れているので、ライトウェイトスポーツカーにしては快適性も上々。屋根を閉じてしまうと心地よい排気音が大幅減なのが玉に瑕だが、スポーツとツーリングを巧みに両立させているのがRFの特徴。このMCではこの両面が進化したのだ。
 

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