2018年の販売台数、ランボルギーニはフェラーリ抜く? キーはSUVウルス

公開 : 2018.08.11 18:10  更新 : 2018.08.11 18:22

フェラーリに対するファンの不満

トップ・ブランドの座を確立したフェラーリだが、スーパーカー・ファンの間では不満が続いている。

それは550マラネッロに始まる12気筒ベルリネッタのフロントエンジン化だ。12気筒ミドシップ・ベルリネッタはラ フェラーリなどの特別な限定なモデルだけに封印されてしまったことにあり、往年のテスタロッサ系の実質的な後継モデルが存在しないからである。

フェラーリ的にはそのような顧客は8気筒ミドシップ・ベルリネッタに誘導し、12気筒ベルリネッタはトラディショナルで生産性の良いフロントエンジン・レイアウトにし、限定モデルとの差別化を進めたことにある。

一方でランボルギーニは常にスーパーカーの最先端を駆け抜けてきた。誰もが目を奪われるミドシップならではのアピアランスと圧倒的なパフォーマンスは、まさにスーパーカーを象徴するものである。

だが20世紀のランボルギーニはインパクトこそ強力だっただがクオリティが伴わず、熱烈なファン以外は手を出せず販売台数は伸び悩んでいた。

しかし1998年にフォルクスワーゲン・グループのアウディ傘下に入ってからは、ランボルギーニらしさを強調する路線で攻め込みながら、ドイツ車レベルのクオリティを備えることにより、スーパーカー・カテゴリーのリーディング・ブランドとなるまでに成長した。

フェラーリとの生産台数を比較するとランボルギーニの成長ぶりが理解できる。

90年代のランボルギーニの生産台数はフェラーリの1割にも満たなかったが、2003年にガヤルドを追加したことにより大飛躍を遂げ、その後も走りを突き詰めた魅力的なモデルを追加することにより、2017年はフェラーリの8398台に対し3815台まで追い上げてきた。2018年の上半期は前年比11%増となる2327台を記録し、トータルで5000台超えが現実のものとなってきた。

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