街乗りにも最適

現代の基準でも乗り心地は良いといえるし、加速だって測れば大したことはないだろうが体感的にはとても活発だ。エンジンはトルキーだし、暖機が済めばスロットルの反応もとてもいい。

ところで、肝心のビーチはどこにある?　くわしく調べたわけではないが、スコットランドとかウェールズの（11kmにわたり砂浜が広がる）ペンディン・サンズの近くにでも住んでいなければ、「ビーチ」バギーの名にふさわしい広大な砂地にありつくのは難しそうだ。そもそも砂を巻きあげて走り回るのだって、環境にやさしいとはいいがたい。

アリエル・ノマドのオーナーも、たぶん「どこで乗ればいいんだ」という同じ悩みをかかえているはずだ。ノマドは実質的に現代版のビーチバギーといえる。簡素で、装備も最低限で、軽くておもしろい。公道ではとても発揮できない性能を秘めたスーパーカーから、現代の最先端技術を取り払ったようなものだ。

でも、砂地がなくたって気にしなくてもいい。どこだって、それこそロンドンのど真ん中だってビーチバギーは楽しい。小さくうずくまったボディは動きも機敏だし、ヒョイと文字どおり飛び乗れる。街乗りには最高のクルマじゃないか、天気さえよければ!

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