英国のEU離脱(ブレクジット) 自動車産業への影響は 危険性とメリット
公開 : 2018.08.18 12:10
12兆円産業の主要プレーヤー(その3)
BMW
BMWはミニの先祖代々のホームタウン、カウリーから出ていく様子はない(来年から電動のミニを追加するためだ)。しかし強硬なブレクジットが起きた場合には他の手段を取るかもしれない。BMWはオランダにある契約工場でミニの製造を17万台(2017年)に強化しており、従業員数も増やしていると6月にロイターが報じている。
BMWはブレクジットの脅威、特に関税の上昇を声高に訴えているが、ハムス・ホールのエンジン工場は幸いにもディーゼル販売減少の被害を免れた。まったくディーゼルを製造していなかったのだ。
トヨタ
「トヨタ、日産、そしてホンダは欧州単一市場にアクセスするためにここに来たのだということを思い出しましょう。彼らがブレクジットを特に問題視するのはこのためです」とアストン大学のベイリー教授はいう。
ダービーシャーにいるトヨタの2500人の従業員は、来年早々この工場で次期オーリスの製造が始まると聞いて安どのため息をついた。これで数年間は生産が増えるだろうが、今ではアベンシスもなくなりモデルチェンジの予定もない。北ウェールズのディーサイドにあるトヨタのエンジン工場は、ハイブリッドに集中していたおかげで、ディーゼル騒動の最中でも活況だ。