試乗 2018年型レンジローバー・スポーツP400e PHEVの評価は
公開 : 2018.08.20 11:10
モーターならではのトルク 熟成された足回り
しかし、どちらのディーゼルもP400eの0-100km/h加速性能6.3秒には敵わないだろう。静止からの発進が最も活発で、低速の中間ギアでは電動モーターのトルクがとてもはっきりと感じられる。中間加速はそれほどでもない。
ギアボックスは、キックダウン時に最適なギアを選択するレスポンスが少し鈍い。さらに自分で高めのギアを選んで中回転からパワートレインに活を入れると、パワートレインが重いため他のレンジローバー・スポーツのモデルより動きが鈍く、トルクも薄いことに気付かされる。
SDV6に比べるとP400eの重量増は300kg弱である。総重量2.5tに達するクルマでは、ハイブリッドにとって文字通り「荷が重すぎる」重量増ではない。熟成された乗り心地とハンドリングもそのことを証明している。
コーナーではより軽量なモデルよりほんの少しボディロールが大きく、荒れたB級道路では少しばかりピッチングも大きいのだろうが、日常のスピードではどちらもほとんど気付かない。全体的に見れば、乗り心地がとても快適で、ダイナミクスも万全で素晴らしく落ち着いたSUVである。
ライバルたちよりちょっと大きくてちょっと高く、もっと堂々としていると感じるのは、これがレンジローバーだからだろう。これがランドローバーのやり方なのだ。このために扱いにくくなったり、運転しにくくなったりすることはないのだ。