VWが自律運転の先に見据えるもの 事故リスクゼロ、竹のクルマも? 独占取材
公開 : 2018.09.08 11:40
セドリック・コンセプト 仕様は各国別に
セドリック・コンセプトに似たフォルクスワーゲンの完全自律運転モデルは、2021年には公道走行可能になるとウーダは言うが、一方で実際にいつ、どこでこのクルマが走行可能になるのかは法規制が決めることになるとも話している。
ウーダによれば、中国政府が最も積極的にこうした法規制の準備を進めており、最初に完全自律運転モデルの販売ができるのはこの国になるだろうとのことだ。中国はこうした道路交通における最先端技術でトップに立とうとしており、すでに一部の地域における自律運転モデルの走行を可能にする計画を発表している。そして、この計画は時間の経過とともに徐々に拡大される予定だ。
セドリックは2017年のジュネーブ・モーターショーで初公開されて以降も開発が進められており、フォルクスワーゲンではこのコンセプトモデルを複数製作している。このクルマのサイズはフォルクスワーゲン・アップと同じだが、ドライバー操作が不要なために、アップに比べ余裕のあるキャビンスペースを実現している。ウーダによれば、ディスコとカラオケバーを模したバージョンも製作されており、このアイデアはアジアで非常に歓迎されたことのことだ。他にはスクールバス・バージョンもあるという。
自律運転モデルに関して、フォルクスワーゲン・グループには各国別の計画がある。「自動運転モデルに関しては、様々なロードマップがあり、キャビンデザインについてはそれぞれ異なるものになります」とウーダは話す。
「例えば、米国では依然としてカントリーサイドへの強い思い入れがあるので、米国向けのセドリックは、より大型で、充電ステーションといったインフラからの独立性を高めておく必要があります。恐らく、米国でのセドリックは自前でエネルギーを作り出す必要があるでしょうから、ルーフにはソーラーパネルが搭載されることになります」