スクラップマニア、廃車にこだわるコレクター いったいなぜ? 後編
公開 : 2018.08.25 12:10 更新 : 2019.05.04 13:03
70台のスコダをあつめた男
マーク・トロックは、スコダが好きすぎて時々手に余ることがあるという。「まるで食料品でも買うみたいにスコダを買いあさった時期もありました」とも白状した。
自ら「スコダの孤児院」と呼ぶが、たったの10年間で集めたスコダは70台以上。多くはスコダ自身が移行期にあった1990年代以降のモデルだ。
もっとも古いのは、チェコ共和国の解体屋から拾ってきた1973年式のS110デラックス。逆に最新のほうは、東ヨーロッパから再び輸出されるところを引き取った2006年式スパーブV6だ。いちばんのお気に入りは、パサートのロングボディ版だった2002年式初代スパーブだそうだ。
マークは語る。「英国では、みんなのスコダへの注目はエステル(105/120シリーズの英国名)で終わってしまって、2000年代のファビアやオクタビアまで日の目を浴びませんでした。ファヴォリットとかフェリシアのようなその間のモデルは、なかったことにされているようなものです。そこに目をつけたんです」
所有するスコダは農場の建物のいくつかにさも「お宝グルマ」のようにならんでいるが、マーク自身はひとつ屋根の下にまとめたいと考えている。当面は解体屋行きをまぬがれる安全な置き場所を確保するのが目的だ。だが、驚くべきことに基本的な整備を行ってよく洗ってやれば再び普通に路上に出られるクルマばかりなのだ。