スクラップマニア、廃車にこだわるコレクター いったいなぜ? 後編
公開 : 2018.08.25 12:10 更新 : 2019.05.04 13:03
未来のスコダファンのため
スコダの歴史は、ラウリン&クレメント社として創業した1895年に遡る。はじめて自動車をつくったのは1905年で、1920年代にはスコダ社となった。定評あるモデルを作り続けてきたが、それも第二次世界大戦で止まった。戦後は社会主義体制にあって往時の体力は戻らず、1980年代を迎える頃にはスコダは信頼性不足の代名詞になってしまった。
社会主義の終焉、そしてフォルクスワーゲンという新しいパートナーを得ると状況は上向く。ファヴォリット/フェリシア/ファビアなど競争力のあるニューモデルを連発し、それらがブランド再興の足がかりとなった。
「祖父はスコダの大ファンで、つられてわたしも好きになりました。会社が大きく成長するのを目の当たりにできて本当に良かったです。いま祖父がいたらなんて言うだろうな、と時々思います」
マークの意見では、英国人はクルマをあまりにもすぐに潰してゴミにしてしまうので、彼のスコダのように保存用に確保するタイミングすら無くなるということだ。
「時間の無駄だというひともいますが、彼女のヴィクトリアに言わせれば彼らは4次元で物事を考えてないと、バック・トゥ・ザ・フューチャーのドク・ブラウン博士みたいなことを言ってくれます。あなたは未来のスコダファンがよろこぶ宝の山をこしらえてるのよ、ともね」
「不要になったスコダはいつでもお待ちしています。ブガッティを集めた(著名な収集家の)シュルンプみたいにスコダを集めたいんです!」