発表前に開発中止になった21台のクルマ 前編
公開 : 2018.08.26 06:10 更新 : 2021.03.05 21:43
アルファ・ロメオ・ティーポ103(1959年)
アルファ・ロメオは、1958年にルノー・ドーフィンのライセンス生産を開始。しかし一方で、自社開発のエントリーモデル導入によるラインナップ拡大も検討していた。1960年に製作された前輪駆動のボクシーなティーポ103は、ラインナップ的にはジュリアのすぐ下にあたるモデルだ。
アルファの前輪駆動へのシフトは、ミニに着想を得たものらしい。ティーポ103は50psの直4ツインカムをフロントに横置きし、4段MTを組み合わせる。それなら成功間違いなしと思えたが、首脳陣はルノー車の生産継続し、自社モデルについては既存車種の改良に注力することを決める。FFアルファのアイデアが具現化するのは、1971年のアルファスッドまで待つこととなった。