マクラーレン・セナ 試乗 究極のロードリーガル・レースカー
公開 : 2018.08.27 10:40
究極のロードリーガル・レースカーになるべく、生み出されたマクラーレン・セナ。マクラーレン至上最高のパフォーマンスを獲得しているだけでなく、世界最速の量産車になる可能性も秘めています。フランス・シルバーストンサーキットで、そのポテンシャルに迫りました。
もくじ
どんなクルマ?
ー 究極のロードリーガル・レースカー
どんな感じ?
ー マクラーレンがすべてを注ぎ込む
ー 一般道でも柔軟な脚まわり
ー 軽量化が生む途方もないパフォーマンス
ー 親しみやすい800ps
ー 濃縮されたマクラーレン・テイスト
「買い」か?
ー 突出したふたつの魅力
スペック
ー マクラーレン・セナのスペック
どんなクルマ?
究極のロードリーガル・レースカー
「究極のロードリーガル・レースカーを生み出したかったのです」と、マクラーレンの「アルティメット・シリーズ」をディレクションする、アンディ・パーマーが話す。
カーボンファイバー製のタブに、800psの最高出力、75万ポンド(1億575万円)の価格を下げた、サーキット走行が前提の、大きな命題を受けて誕生したクルマだ。
生産台数は500台を予定し、世界各国で販売が出来る、認可も受けている。ただし、今回われわれがドライブしたクルマは、技術開発用のプロトタイプだった。
800psの怒涛のパワーと、250km/hで800kgものダウンフォースを発生させる。リアウイングがなかったとしても、アピアランスは明らかに挑戦的。そして、800kgのダウンフォースを発生させるのに要する時間も、極めて短い。0-97km/h加速が2.7秒、0-200km/h加速が6.8秒、0-300km/h加速ですら17.5秒なのだ。最高速度は339km/hとなっている。
サーキット専用となるGTRセナも、75台限定で生産される予定。セナよりも、さらに軽く、パワフルとなるが、ランツァンテのようなレースカーの開発スタジオは、標準の一般道向けのクルマを選択するだろう。
また、マクラーレン・スペシャル・オペレーションズ(MSO)の手による特注のオプションを希望すれば、75万ポンド(1億575万円)の価格を、さらに簡単に跳ね上げることもできる。この究極のハイパーカーのオーナーなら、ほとんどが特注オプションも選択するのだろう。
さらに目をひく数字が、乾燥重量とはいえ、1198kgという車重。同じアルティメットシリーズのマクラーレンP1は、ハイブリッドシステムを搭載していたこともあり、同等の装備で1395kgだった。参考までに、現行の720Sの乾燥重量は、1283kgとなっている。
この数字の持つポテンシャルに近づいてみたい。