ランボルギーニ・ウルス 試乗 650ps、86.3kg-mのスーパーSUV
公開 : 2018.08.28 20:10 更新 : 2018.08.29 09:21
コーナリングに夢中になれる
そして一番のハイライトはステアリングフィール。電動パワーステアリングであり、情報量は決して多い方ではないのだが、フロントタイヤのレスポンスは正確で一貫性が高く、自然な感覚のため、どんなSUVよりもコーナリングに夢中になれると思う。
ほどよく発生するボディロールが、シャシーの状況を伝えてくれ、ターンイン時のグリップ量もわかりやすい。多少荒く操作したとしても、フロントタイヤとリアタイヤの協調性が高く、そのバランスには目をみはる。一般道で許容される速度域でなら、手に負えないアンダーステアに陥ることは、ほとんどないだろう。
コーナを抜ければ、並外れた動力性能が待っている。しかし、一般道で許される速度域を超えてしまうと、後輪が主軸の4輪駆動システムとトルクベクタリングを持ってしても、心から楽しめる質感ではなくなってくる。ただし、この巨大なサイズを考えれば、ボディコントロールは極めて優れているといえる。
源流はアウディRS6となる、650psを発生させるV8ツインターボの印象は、まさにモンスター。特に低回転域で発生する86.3kg-mという極太のトルクは、ウルスのようなクルマにはピッタリの性格だと思う。
8速オートマティックは、自らパドルを引いて変速をさせると、パドルの操作と実際の変速との間で、僅かな遅れが感じられる。しかし、自動での変速ならスムーズで洗練されたものだ。