初代ホンダ・インサイトはなぜ英国で失敗したのか あらためて試乗

公開 : 2018.09.02 10:10

似たようなコンセプトは他にも

全電動化されたクルマを最初に開発したのはほかならぬホンダだ。1997年にEV Plusという全電動化されたハッチバックを開発し、300台ほどをリースしたが、結局これをあきらめて2年後にインサイトを発売したわけだ。

インサイトに最も影響を与えたのは、少なくともスタイリング的には、GMのEV1だ。1996年に生産が始まり、1回の充電で130kmから220kmの走行が可能だった。1000台以上が生産されたが1台も売れなかった。ホンダのEV Plusと同様すべてがリースされた。しかし、このクルマがまったく儲からないとわかると、GMはこのクルマをリコールし、数台を残してすべて廃棄処分にした。

唯一無傷だった車体がスミソニアンに展示されている。欧州市場では、プジョー106エレクトリックというちょっとしたライバルがいた。性能の頼りないライバルだったが。このフレンチハッチはたった28psで、48km/hに達するのに8.3秒を要し、最高速は100km/hに6.4km/h届かなかった。

6時間充電しても条件のいい時でさえ72kmしか走れなかった。インサイトをロンドンで満タンにすれば、ガソリンスタンドに行くことを気にせずジョン・オグローツ(スコットランド最北端)まで行くことができるだろう。

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