初試乗 フォルクスワーゲン・アトラス・タンオーク・コンセプト 量産なるか?
公開 : 2018.08.29 10:40
量産化は現段階では未定
フォルクスワーゲンによれば、タンオークを量産するかどうか、まだ検討段階とのことだが、公道で試乗した限り、コンセプトカーを超える技術的な完成度を得ていることは明らか。キーとなる要素は、すべて身につけていると感じた。
V6エンジンは、速度指定のあった48km/hまでだが、量産モデルのごとくスムーズにボディを引っ張る。5kmほどの試乗ではあったものの、舗装路では充分素晴らしい仕上がりを得ていることは、充分に理解できた。
乗り心地は硬いが、アトラスと同様のサスペンションストロークを確保している。また、20インチという大径ホイールを履いてはいるが、多くのコンセプトカーとは異なり、路面の凹凸にも柔軟に対応できていた。48km/hという速度制限のため、ダイナミクス性能に迫ることはできなかったものの、コーナーでのボディ制御も、良くできていたと思う。
といっても、量産するにはまだやるべき課題は沢山あることにも違いない。ピックアップモデルを展開する上で重要な決定は、コンセプトカーのようなモノコック構造にこだわるかどうか。モノコック構造は、高い剛性と洗練性を叶えてくれるが、多くのライバルが身につけているラダーフレーム構造の方が、積載量や牽引能力では、一枚上手となる。
このタンオークが、ミドルサイズのピックアップセグメントにおいて、充分な競争力を持っていることは明らか。既にしっかりと煮詰められ、高い完成度を得ている。わたしの第一印象では、このアトラス・タンオークを量産するのなら、高い確率で成功するように感じた。
続報が楽しみだ。