マツダ6(アテンザ)2018年モデル 2.0ℓガソリンに試乗 存在感、6年目でも
公開 : 2018.09.06 10:10 更新 : 2018.09.06 12:58
熟成度を増したスポーティさ
スコダ・スパーブ1.4TSIなどの太いトルクに慣れてしまうと、このエンジンは、低回転域では物足りなく感じられるに違いない。同じ感覚で追い越そうとすると、6速マニュアルを操作して、2段か3段、シフトダウンする必要がある。それでも、ターボに並ぶスピードは得られなくても、好感が持てる自然吸気ならではの特徴は備えている。
また、この車体を引張るにはやや力不足だとしても、燃費は優れている。かなり攻めた走りを含めた今回の試乗での燃費は、平均で14km/ℓを超えていた。
シャシー面では、単にスプリングレートを調整しただけではない、手の混んだ改良が施されている。フロントのステアリングナックルとロワアームのマウントが新しくなり、ダンパーは直径の太いものに置き換えられている。
その結果、ダイナミクス性能がより柔軟なものに進化している。従前から、鋭いコーナリングが可能な、しっかりとした操縦性に関して不満はなかった。限界領域まで攻め込んでいくと、明確なボディーロールを伴うものの、正確でダイレクトなステアリングフィールのおかげで、MX-5(ロードスター)のように機敏に向きを変えてくことができていた。
これは新しい6でも変わりななく、加えて、乗り心地が向上している。今回の試乗車には19インチのホイールを履いていたが、路面の剥がれや継ぎはぎによる振動を巧みに遮断しており、大きな凹凸もCX-5のようにいなす。スポーティさはそのままに成熟度を増したことで、より高価なアウディA4などにも劣らない、上質なサルーンとして仕上がっているといえるだろう。