新型フォード・フォーカス 英国有数のドライブルートを1000kmドライブ
公開 : 2018.09.22 06:10
ほぼ貸切状態の道路
人口あたりでは世界一というと大げさかもしれないが、たしかにスコットランドには走りがいのある立派な道路がいたるところにある。だがわれわれのスタート地点から見回してみて最も挑みがいがあるのは、北や西にむかう名だたる道ではなく、エディンバラから南西へぬけておよそ80km先の街モファットまでの、起伏が多く風光明媚なA701号線をおいて他にはないだろう。
はじめの北端の区間は見通しもよく流れの速い直線が続き、そして凹凸が多く注意を要する中間の区間がひかえる。そして最後に待っているのは、デビルズ・ビーフ・タブ(悪魔の肉置き場)というおどろおどろしい名がついたおおきな窪地をふちどる丘のすそをまわる、アルプスの峠を彷彿とさせる道だ。
スズメがさえずりだすよりも早く出発したので、A701号線はほとんど貸し切りだ。
この3気筒エコブーストエンジンのすぐにわかるいちばんの特徴は、すでに積まれている他のモデルとおなじで、レッドゾーンまで回したくなる高回転の元気さというよりは中回転域の逞しさだ。さりげなく素早い加速には十分以上の力をもつが、間違ってもホットハッチとまではいえない。
シャシーのほうもすでに印象は良い。舗装が風雨で傷んでいる区間が多いが、それにも気付かないくらい抑えが効いているし、ステアリングの反応もすばらしく機敏だ。