初試乗 日産GT-R50 by イタルデザイン 1億円超の価格に見合うか
公開 : 2018.09.07 11:10
1億円超の価格に見合う?
GT-R50の四輪駆動システムは、ほとんどすべての市販車から妬まれるほどの安定性と駆動力を備えている。これがGT-Rのドライビングエクスペリエンスの要であり、驚くべき直線性能と、物理法則を無視したようなハンドリングが魅力なのだ。
新しいインストゥルメントパネルや、キャビン中の上質な雰囲気を通して、ドライバーにその魅力が伝わってくる。これで1億円越えの価格を正当化できるだろうか。できない可能性もあるが、このクルマはあまりにも貴重であり、正当化する必要すらないとも言える。
日産が採算を取るために、GT-R50はこのようなレベルの価格にならざるをえない。そういう意味では、アストン マーティンDB4 GTに似ていると言えるだろう。ほとんど他のクルマには用いられないような新しいツールやファブリックを採用し、たった50台だけを生産すると考えると、GT-R50が実際に生産に向けて検討されているのは本当に驚きだ。
だから、GT-R50の生産が決定し、たとえ驚くような価格だったとしても、それで利益はほとんどでないのだろうと思っている。今回の試乗から言えるのは、標準モデルよりも圧倒的にいいクルマというわけではないが、このクルマを手に入れられる幸運な50人は、間違いなく全世界のカーコレクターから妬まれることになるだろう。