レーシングタイヤは手作り 原料は天然ゴム 製造工程を追う

公開 : 2018.10.06 07:10  更新 : 2021.03.05 21:30

番外編2:サーキットのとある1日

現在、BMW 125i Mスポーツをドライブして、BTCCのポイントリーダーとなっているコリン・ターキントンにとって、タイヤはさらに重要な存在だ。われわれはスネッタートンで開催された「ダイアモンド・ダブル」イベントで、ターキントンのプライムタイヤ(ミディアムコンパウンド)の1本に注目してみたが、この最終レースはBTCC60周年を記念して、周回数が20周(時間にして40分以上)に延長されていた。

このタイヤはターキントンに与えられた12本のプライムタイヤの1本であり、フリープラクティスでスクラブ(皮むき)を行い、「予選では右フロントに装着」されたとダンロップUKのブランドマネージャー、ミッキー・バトラーは説明している。「このタイヤで予選すべてを走り切りましたが、優れたパフォーマンスを発揮し、異常摩耗のサインも見られませんでした」

決勝では、ターキントンがドライブするBMWの左リアで使用されたが、これは時計回りに周回するサーキットで、最も消耗が激しい側に装着されたことになる。「他車との接触によってサイドにも衝撃が加わるために、物理的なダメージもあり、タイヤにとっては厳しい条件でした」とバトラーは話す。

ターキントンが6位フィニッシュするためのバトルでは、外側サイドウォールの真価が問われたが、バトラーは「タイヤのできることはやった」と満足している。「空気圧は狙い通り(冷間時よりも約0.76bar増)、摩耗度も予想どおりでした」とバトラーはいう。

今回のBTCCではダンロップのハードワークが報われることはなかったが、われわれのタイヤはすぐにそれを悟ったにちがいない。バトラーによれば「すでにリサイクルされています」とのことだ。

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