試乗 ジャガーIペース 400psのEV デザイナーと巡る530kmの旅
公開 : 2018.09.11 11:50 更新 : 2019.04.19 19:24
ジャガーを代表するサルーン、XJが発表されてから50年。そんな記念すべき年に発表された、これまでで最もスムーズで静かなジャガーが、初のEVであもるSUVのIペースです。ジャガーのデザイン部トップ、イアン・カラムとともに、英国編集部編集長のスティーブ・クロプリーは、530kmの旅へと出ました。
もくじ
ー ジャガーのデザイン本部まで530kmの旅
ー 旅程に変更はつきもの
ー 素晴らしい回生ブレーキの制御
ー ジャガー初のEVは、あえてのSUV
ー 充電時間や航続距離以上の輝かしい未来
ー 番外編 デザイナー、イアン・カラムが手がけたジャガー車
ジャガーのデザイン本部まで530kmの旅
スコットランドの首都、エディンバラの中心部から、イングランドのコヴェントリー郊外に位置するジャガーのデザイン本部までは、約530kmの道程がある。革命的ともいえるEV、Iペースを試すのには、理想的な行程だと思う。
われわれが滞在したホテルの表通りに立ち、色々なことに考えを巡らしていると、朝日を浴びながら、静かに今回の主役が地下の駐車場に滑り込んでいった。
もちろん、アインシュタインの相対性理論や、アルキメデスの法則などの発表に比べれば、大したことではない。しかし、相当な衝撃を与えてくれる存在ではある。目新しいエクステリア・デザインだけでなく、不十分だった社会インフラを牽引する可能性も秘めた、ジャガー初というよりも、英国初の、プレミアムなEVサルーンが登場した驚きは大きい。
今回の主役は、まさにそのクルマ。
今回のミッションは、Iペースでデザインの指揮をとっただけでなく、近年のジャガー車のデザインを手がけてきたイアン・カラムとともに、デザイン部門のあるコヴェントリー郊外のウィットリーまでドライブをすること。
カラムはスコットランドで家族と過ごしており、誕生日を祝ってもらっていたそうだ。今から50年前、少年だった彼は、当時のジャガーのボス、 ビル・ヘインズへ手紙を書いた。そして、彼の夢の実現に向けて、適切なアドバイスが記された返信を受け取ったのだった。今では有名な話だ。また彼は、ジャガーEタイプを見るために、彼のおじいさんとともにエディンバラにあった、ジャガーのディーラーを訪れている。
今回は、当時のEタイプと同様に重要な意味を持つ、Iペースでの旅となる。