日本車はいかにアメリカの高級車市場を席巻したか 草創期〜アキュラ編
公開 : 2018.09.15 07:40
NSX登場(1989年)
日本のメーカーの高級車攻勢は、セダンやクーペといった量販車種にフォーカスしたものだった。そんな中でアキュラはさらに先を目指し、1989年のシカゴ・ショーでニュー・スポーツカー・エクスペリメンタルを意味するNS-Xを発表。日本の高級車ブランドはそれまで本格スポーツカーを造っていなかったが、NS-Xは大胆にもフェラーリやランボルギーニ、ポルシェといったビッグネームに挑戦状を叩きつけたのだ。
その市販版であるNSXの発売は1990年。日欧市場ではホンダ名義だったアルミボディのクーペだが、アメリカではアキュラのラインナップに加わり、ブランドの認知度を大きく引き上げた。当時の価格は6万5000ドルからで、現在なら12万5300ドル(約1380万円)相当。これは、日本車の最高額を更新するものだった。なお、NSXの名を蘇らせた新型は、2018年式が15万6000ドル(約1720万円)だ。